紹介予定派遣 契約書
紹介予定派遣を利用して転職を成功させようと考える人が増えています。
転職後のミスマッチによる離職のケースが多いことから、派遣で事前に職場環境を確認したうえで転職できる紹介予定派遣は、転職リスク回避の有効な手段であると考える労働者が増えているからではないでしょうか。
ある一定の期間、採用予定者の人柄や能力、キャリアの度合をしっかりと判断できるわけですから、優秀な人材を確保したいと考えている企業にとってもメリットが多い紹介予定派遣ですが、平成16年3月1日に労働者派遣法が改正施行され、紹介予定派遣のルールが一部変わりました。
紹介予定派遣を利用して転職を考えている場合、トラブルなくスムーズに派遣先企業に採用されるためには、紹介予定派遣契約書の内容を派遣元事業者、派遣先企業任せにするのではなく、派遣労働者自らが変更点の趣旨を十分理解してチェックすることが重要です。
紹介予定派遣を希望するときの流れとして・・・
1.人材派遣会社への登録
2.派遣先企業の決定と紹介予定派遣としての雇用契約の締結
3.派遣社員として勤務(6ヶ月を超えることはできません)
4.派遣労働者の直接雇用意思表示と派遣先企業の合意
5.採用決定 となります。
ここで重要なポイントは一般の派遣労働の契約書とは異なり、紹介予定派遣労働の契約書には、いくつかの必須記載条件があるということです。
今回の労働者派遣法の改正により、
①派遣就業開始前又は派遣就業期間中の求人条件の明示
②派遣就業期間中の求人・求職の意思の確認及び採用内定
③派遣就業開始前の面接実施および履歴書の送付(紹介予定派遣限定)
ができるようになりました。
従って、紹介予定派遣契約書には、紹介予定派遣である旨の記載が必要であるのは当然として、派遣先に雇用される場合の労働条件(雇用契約の期間の定めの有無や年次有給休暇、退職金の取扱いなど)、派遣先に直接雇用されなかった場合の理由明示方法が記載されている必要があります。
紹介予定派遣期間中にトラブルが発生した場合、派遣労働者は派遣元の責任者に申し出ることになっていますが、それでも問題が解決しない場合、都道府県の労働局やハローワークに相談窓口がありますので、一人で思い悩まずに早めに相談することが望ましいですね。